2020
H15 ×W80 ×D16 (cm)
真鍮 ステンレス
石を彫るほどに「彫られた空間」は増していく。その石を彫って失われた体積を、真鍮を打って膨らんだ体積に置き換える。石は不可逆性の象徴であり、真鍮は失われることにより発生した体積を可視化するための媒体とする。真鍮の表と裏を物質の外側と内部に置き換えて、意識されていない空間を可視化する。
2㎜厚のたっぷりした真鍮は、槌(ハンマー)によってかけられた力を雄弁に上品に伝える。
形体の一部を刃物で切り取り、目に見えない部分とのつながりを想像させる。
見えているものを見ているようで、実は目の前にないものを見ている。見えないはずのものが見えている。

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